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厚別N邸
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□はじまり(08.04.10.)

厚別の住宅地に2世帯住宅を計画しています。

千歳で農業を営んでいたご両親が、
ご主人の車椅子生活を期に、
息子さん夫婦と一緒に住むことを思いつきました。
お元気だった時には思っても見なかった同居ですが、
息子さん家族の対応は早く、早速、現在住んでいる近所
(学校区が変らない範囲、且つ母上の育った場所で、
近所に親戚もいらっしゃる土地柄)
に土地を見つけ購入したのです。
毎週のように千歳に通っていたコミュニケーッションは見事で、
昨年暮から始まった計画はアレヨアレヨという間にまとまり、
すでに、実施設計までたどり着きました。

千歳のお宅に打合せにお伺いし、計画が具体的に進むにつれ、
ご主人の顔が和らぐのを見て、
お孫さん達との同居を楽しみにしている様子が判ります。

ご家族の楽しそうな笑顔と明るい会話の似合う家にしていけたら、と思います。

□敷地写真
←南面側の建物
←南西側

←道路側から
□計画

08.05.16.

両隣と後ろ三軒とも、すでにお住まいになっている、
落ち着いた住宅地なので、
現状把握は、とても理解しやすい敷地で、
12月に始めて敷地を訪れた時に、建物のイメージが湧いてきたのです。
南東の家の壁は迫っていますが、真南と南東西の家は北側が平屋になって、
西隣の庭と相まって、とても開かれた印象を持ち、
『これは南西に開くしかないナ』と直感しました。

二世帯なのですが、現在は別々に暮らしているので、
まずは、息子さん家族とヒアリングしました。
その時の印象に残った言葉を羅列してみます。


・『計画が始まってからは、
 毎週のように千歳(ご実家)に行くようになったのですが、
 そのたびに、お義父さんが嬉しそうにしてくれるんです』
・『せっかく一緒に住むのだから、お互いの気配が伝わる家がいいと思います』
・『千歳から引っ越してきても、土いじりは出来るようにしたいのですが・・・・・』
・『無理だとは思うのですが、温室なんかは出来ませんよね?』
・『孫たちの声につられて、
 お義父さんも車椅子で外に出てきてくれたらいいんだけれど・・・・・。
 それが無理でも、窓から様子が見えたらいいナー』   (順不同)

そんなお話しを、敷地のイメージを膨らませながら形態(カタチ)にして、
暮れの12月27日、クリスマスプレゼント代わり(?)に見てもらいました。
玄関ホールをサンルームに見立て、
一階のご両親の住まいと二階の息子さんの住まいを
半戸外的な空間で繋いでみたのです。
そのサンルームがナナメの大きな窓を通して、
南西に開くように計画したのです。
←南西に開いたナナメの窓
←庭側から
←前面道路から

年越しも待ちきれないように、正月6日に千歳に行き、
初めて、ご両親にお会いしました(これはヒョットして、お年玉になるのかな?)。

模型を見ながら図面を説明したのですが、
ご両親は何よりも、計画が具体的になったことを、とても喜んでくれました。
←2階内部
←1階内部
←2階LDK

『荷物はほとんど千歳に置いていくし、
車椅子で生活しやすい家にしてもらえれば言うことないので、
あとは、息子達の気に入った家にしてください』
というのが、母上のお気持ちのように感じました。

父上は、さも、満足そうに微笑んでいました。

《いい家》というのは、こういうふうにして出来上がるような気がします。
さて、ここからが本番です。

□着工〜上棟

08.07.15

地鎮祭から上棟式までの報告を、まとめてします。

5月9日に工事契約と地鎮祭を行いました。
契約は千歳の御両親の家で行い、
契約後に厚別の敷地に向かい地鎮祭を行いました。

実は、父上が敷地を見るのは、これが始めてのことでした。
写真では説明していましたが、
実際に敷地を見て頂き、模型を見ながら、おもに、
近隣との関係を説明させてもらいました。
地鎮祭が、無事執り行われた後、家族の集合写真を撮りました。


週明けから基礎の施行図の作成に取り掛かり、
5月21日から基礎工事が始まりました。

根掘、捨てコン打設

契約時の工程より1週間遅れのスタートなので、
気の早いM棟梁の墨付けが先行して、
5月17日に小樽の土場(加工センターという名前はあるのですが)で、
原寸の矩計のチェック(高さを確認する作業)を済ませてしまいました。

いつものことですが、
手板(これ1枚で建物の構造・仕口・高さ、全てが表現されている、
ベニヤ板に棟梁が描いた図面)の簡潔な美しさには驚きます。


5月23日に電気・設備の現地打合せをして、28日には配筋検査をして、
ベースコンクリート、6月12日に土間コンを打設して、
基礎工事が完了しました。
←配筋検査時

↑土間コン打設

6月16日から大工さんが現場に入り、いよいよ木工事の始まりです。
これからがギャラリーにとって、見ていて楽しい家づくりになってきます。
基礎工事は、とても大切な工事ですが、プラスというより、
穴を掘ったり・鉄筋を組んだり・型枠を作ったり・
コンクリートを流し込んだり・土を戻したり、
といった、どちらかと言うとマイナス志向の作業で、
最終的には見えなくなってしまう部分が多いのですが、
木工事は、土台敷から一週間で一気に棟まで建ち上がり、
屋根までできてしまうので、模型を見ているような感動の連続です。

屋根が葺き上がり、木窓が付き、壁の下地が出来上がったので、
風雨に左右されなくなったので、
安心して7月12日に上棟式を迎えることができました。

二人のお子さんのお友達に集まってもらい餅撒を計画したところ、
土曜日のせいか、父母の方にも多数参加して頂き、
たいそう賑やかな上棟式になりました。
←上棟式、↓餅撒



その後、席を変えて直会(ナオライ)を設けて頂きました。
家族の方や親戚の方と和やかに話をする機会が持て、
打合せとはまた違った、とても楽しい時間が持てました。
M棟梁とも、1年ぶりにユックリ話すことができ、とても有意義な直会でした。

現在は、外回りの仕上げが決まり、
内装に合わせたキッチンや家具を、
スケッチやタイルのサンプルを見ながら進めているところです。
 

□現場写真
08.07.16.
←玄関サンルーム
←吹抜を見上げる
←吹抜を見下ろす

↑2階天井
←屋根
□内観イメージスケッチ
08.07.17.
 
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