●ひらふK別邸 

alkumu HP top

back to project


計画地は、ニセコ・ひらふ地区の別荘分譲地です。
120坪の敷地は、東には8Mの車路に面し、道路越しの正面に羊蹄山が聳えています。
西には3Mの遊歩道があり、一段下がった沢づたいに散策路があり、
その向こうは鬱蒼とした山に囲まれています。
←敷地からの羊蹄山
当初は、羊蹄山に目を奪われていましたが、敷地でコーヒーを飲みながら、時間の過ごし方を話しているうちに、だんだんと、沢のせせらぎに耳を傾けるようになりました。
北海道の自然を求め、東京から札幌に移住してきたKさん一家にとって、
ここは《聖地》でもあるのです。
←西側の遊歩道と沢
←沢

高校生のJ君が合唱部の合宿所に使えるように、来年の夏完成を目差すことになりました。
K夫人は、料理やコーラスなどを、友人と楽しむことを目論んでいるようです。
Kさんは、当面、充電の為の基地として位置付けているようです。 
思いはそれぞれですが、チームワークのいいKさん一家のことですから、
春夏秋冬、季節を問わず利用できる、《多目的別荘》になること、請け合いです。

楽しそうですが、難しい注文です。


06.01.24.up

まずは、100分の1の模型とラフスケッチの図面を
A、B、Cの3タイプ提案して、そこから始めることにしました。

□type-A
切妻屋根のシンプルなかたちの建物を敷地の中ほどに配して、
敷地を手前側と奥側の2つに分けるプラン。


□type-B
羊蹄山と沢への軸を意識して切妻屋根を曲げたプラン。


□type-C
個性のある形と通り抜け土間のプラン。


どのプランも基本的には、
全面道路側(東側)の羊蹄山と、敷地奥側(西側)の沢を考慮した計画ですが、
建物の配置の仕方や、形態によってこの土地でのそれぞれの場所の使い方が変ってきます。
それをKさんたちの思い描く使い方に近づけていくためのたたき台です。

打合せでは、この中の「どのプランにしますか?」ではなく、
それぞれの「いいところ」や「こうしたら素敵!」を話し合い、
摘み取って次のプランへ展開していきます。


06.03.22.up

複数の案をつくると、建主さんよりも、こちらのほうに迷いが出てしまい、
またまた、1/50の模型を全部つくることになりました。
挙句の果てに、作業しているうちに、もう1案出来てしまい、
収集のつかない展開の兆しがありましたが、幸いなことに、
Kさん家族の、《冷静にして的確》な話し合いの結果、Type−Bに決まりました。

やっぱり、この敷地の特徴をストレートに形にした案が採用されたわけです。
《この土地でしか生まれない形態》のチカラだと思います。

方針が決まってからは、B−typeの詳細な打合せを重ねました。
エントランスデッキにストックルームが付属し、
『浴室を2階に』というKさんの提案により、
チョット窮屈だった土間と板の間の関係も一挙に解決しました。
お風呂からの羊蹄山の眺望がゲットできたのは、なによりもラッキーでした。
これこそ、『一挙両得』値千金の満塁ホームランです。

2階もスキップフロアの採用により、
クローズなスペースとオープンなスペースが自然な形で納まりました。
吹抜けの形と大きさも、このことにより、
小さいながらもダイナミックになったようです(《森の家》を見て頂いた効果かもしれません)。
希望通り、沢側のデッキも充実し、沢の向こうの山と一体になり、
自然に包み込まれるような雰囲気が出来ました。

実施設計も終わり、夏休みに向けて、今は、見積り調整に入っています。

□type-A


□type-B


□type-C



□type-D(new PLAN!)

■以上、4つのプランで打合をして、
アルクムのオープンハウスも見学してもらい、
後日それぞれの案について意見や感想をもらいました。

type-A
デッキが広くそこから建物に入ったときの雰囲気が良さそう。
やや面白みに欠ける。建物が土地の幅ギリギリ。
type-B
全体の形が良い。建物の手前、奥の両側にベランダがある。
間取りが好みでない。川側のデッキはもう少し広さが欲しい。友人等の寝る場所が欲しい。
type-C
東西に土間が通り抜けできる。リビングの感じが良く、どこからも沢と羊蹄山が見える。
景観上の威圧感に不安有。コストがかかりそう。
type-D
遊び感覚があって楽しそう。
内部を小さく分けずにユッタリした空間が欲しい。

それぞれ良し悪しはありますが、
基本的にはtype-Bで、そこから他のタイプの良い点を取り入れていく方向になりました。


06.04.25.up

プランもほぼ固まり、
4社の相見積をとって、
施工業者を決定、契約まで進みました。

現在は、外壁の板をKさんご家族で塗装するので、
色の選択を打合せしています。
GW明けには、塗装作業に入れる予定で進んでいます。


↑外観イメージ色A(エスプレッソ:焦げ茶)


↑外観イメージ色B(シルバーポプラ:灰色がかった色)


↑外観イメージ色C(ジンジャー:少し灰色がかった茶)


06.06.13.

ゴールデンウィーク明けに着工し、
5月末には、基礎工事を終えました。
今週中頃には、大工さんが登場し、
土台敷き、建て方に入ります。
←建物基礎と羊蹄山
←外壁板塗装作業
外壁材の塗装作業は
Kさんご家族が毎週末札幌から
小樽の施工会社の作業場に通って
作業をされてます。


06.07.05.

7/1に現場で打合せをおこないました。
内容は、照明器具・コンセントの取付位置や種類、
窓枠や水切の色の確認
内部のタイルと床や梁などの色の雰囲気をその場で確認し、
決めていきました。


←Kさんたちが塗った外壁板


06.07.14.

7/14に上棟式がおこなわれました。
屋根が葺きあがり、窓も付き、Kさん方が塗った外壁も張り上がって、
外まわりが大体出来上がり、内部の工事が始まったところです。


06.08.03

倶知安町役場の完了検査があり、無事終了いたしました。
工事の方は、建物が完成し、
アプローチの枕木敷の工事をしているところです。


06.08.05.

完成引渡日


back to project


alkumu HP top