今までのハイライト 2004.8月


04.08.05

暑い日が続き,かなりバテ気味です。
そんな時,突然電話で,『礼文島に来ませんか?』
反射的に『ハイ,行きます』と答えてしまい,
東神楽の解体に立会えなくなってしまったのです。

実は,昨年の11月に礼文のお土産やさんの
Sさんから相談を受け、一緒にフラノに行き,
いろいろな話をして,出来れば冬の厳しい時に
一度礼文に行きたいですね、ということになっていたのが、
その後、音沙汰がなかったのです。

そんなこともあり、つい、ふたつ返事で
『YES』と言ってしまったのです。
2泊3日の礼文の旅は,とても、充実した旅でしたが、
なんと行っても,気温17度で、風速20Mという、
札幌では考えられない厳しい風土が、
礼文の全てのような気がします。

まずは、体験を身に収めて,醗酵するのを待つことにします。

礼文から見る利尻富士      島の海岸線              島の最北の岬


04.08.13

暑い日が続いた1週間でした。

建築家カタログの発売日から,ちょうど1ヶ月経ちました。
取次店から、1ヶ月の納品の報告がありましたが,
在庫切れの再注文は未だないので、販売状況は不明との事。
『3ヶ月経って,再注文が少なかったら、対策を考えましょう』
あと2ヶ月も、目に見えない状況でジット待つのはつらい・・・。
唯一、目に見えることは,ホームページのアクセスが、
発売後、倍増していることくらいで,後はなし。
本屋さんに、一軒一軒廻って,反響を聞きたいくらいです。
『再版の夢』の、運命は如何に・・・・・。

さて先週は,H学園の確認申請の訂正や,小樽のSさんの
檜の浴槽が漏れはじめ,やむなく交換することになったり、
上富良野の後藤美術館の、トイレの臭気の抜けが悪くなったり、
コマゴマ(実際は,大変なことなのですが・・・)いろいろありました。

そんななか,長沼のTさんの『土地が決まりそうだ』
という連絡がありました。
さっそく土曜日に敷地を見に行ってきました。
前回の敷地の向かいで,広さはさらに大きくなり、140坪です。
これから、農地転用なので,来年の工事になると思いますが,
金利のことを考えると,こころが急ぎます。うまくいきますように。

さて、またまた、プライベートなことで恐縮ですが,
東京の母が,《初めての一人旅》で札幌にやって来ました。
事の顛末は、次回のハイライトで紹介します。


04.08.17

暑かった夏も,ようやく一段落して、
先週は少し爽やかな風が吹き,北海道らしい夏に戻りましたが、
東京の母が帰る10日までは、「なんでこんなに暑いの?
東京と変んないじゃない!」という日々がつづきました。

父が2月に亡くなり,先月、兄妹夫妻と一緒にフラノに来た母が,
今度は,初めて一人で,北海道にやってきたのです。
《ちびっこVIP》ならぬ《ばばっこVIP》よろしく、
『羽田では搭乗口まで,付き添ってもらっちゃた』と
自慢げに千歳に到着しました。
「札幌はもう見るとこないから」と、道に迷いながらも、
北海道神宮を散歩したり,長男の弓道の試合を観戦したり,
町内会の夏祭りに、娘ふたりと出かけたりして、
3日間を札幌でノンビリ過ごし、8日の日曜日から,
家族5人と、ニセコ方面へ、2泊3日のたびに出かけました。

とちゅう、余市のWさんの家により、パノラマラインを通り、
新見温泉で汗を流し,蘭越のIさんの家を訪問しながら、
友人のやっているHY‐CROTSというペンションにたどり着きました。
ここは、母も3度目なので,なつかしそうに寛いでいました。
夜は,末娘のたっての希望で,『大花火大会』となり、
久しぶりの花火に、みんな童心に帰り,楽しい時を過ごしました。


 ↑夕日の差込む蘭越のI邸


翌日は,昼近くまでノンビリと名犬クロッキーと戯れてから,
雪秩父の温泉につかりに行きました。2日続けての、《昼から温泉》は、
こたえられません。『雲一つない青空と,露天風呂+ビールの
ゴールデン・トリオは無敵です・・・』と、椎名誠 化してしまいました。
身も心も、《フカフカ》状態になりながら、向かうは,真狩、
今回のメーン・イベント、な、なんと、オーベルジュ[Maccarina]です。

志摩の《海の博物館》は遠隔地というイイワケがありましたが、
札幌から1時間で行ける、それも、何度もそばを通りながら、
訪れていなかった内藤廣くんの作品に、やっと行くことができたのです。
『親孝行は,有難いものです』

さて、念願の[Maccarina]は、真狩温泉の駐車場から、
羊蹄山を正面に見ながら,ゆるやかに下ったところに、ひっそりと、
それこそ、《谷間のユリ》を思わせるように、待っていてくれました。
途中の駐車スペースに車を置き,歩いてエントランスまで行き,
軒の低いポーチを通り抜けると、中庭に開かれた、天井の高い,
エントランスホールにでます。ホールの中央には漏斗状の素敵な,
マキストーブがあり,真っ白い壁には、この企画をプロデュースした、
故田中一光氏のシルクスクリーンが掛けられています。
フロアマネージャーの橋本さんが、笑顔で家族を迎えてくれました。
離れの宿泊棟に案内され,荷を解くと,子供たちは,早速、リビングで
ジュースを飲み,はしゃいでいます。
もちろん私も,バーボンをロックで・・・・・。   最高!

リビングの窓から、夕日に照らされたレストラン棟を見ていたら,
屋根と壁のミドリと横長のオレンジの窓が,湘南電車に見えてきました。
『そういえば,内藤君は,湘南ボーイだったなー』などと、
ほろ酔い気分で考えていましたが,いざ、食事の時にテーブルに座ると,
一層、横長の窓が列車の窓にみえ,窓の外の木に、蜜柑でもなっていたら,
それこそ、湘南電車の食堂車(実際はないのですが)のようでした。

食事はもちろん最高ですが,どこにいても、自然に囲まれている気配は,
緑がそばにあるだけではなく,窪地に会わせた微妙な角度で、
ふたつの平屋の建物を、ソッと置いた,内藤君の力量によるものでしょう。

雑誌で見た時に、『なんで、こんな建て方をするのかな?
景色も見えないし,冬になったら,雪に埋もれてしまうのに・・・』
と感じたことの疑問が、やっと、解けました。
『やっぱり,建物は見たり,使ったりしないと,判らない』と、
あらためて思いました。特に,環境に呼応する建物は・・・・・。

翌朝,焼き立てのパンとおいしいジャムと香り高いコーヒーの、
すがすがしくも、豊かな朝食をいただき,洞爺湖・支笏湖を経由して,
千歳空港に3時に着き,4時半の飛行機で、母は帰京しました。
5泊6日の、《初めての一人旅》は、無事,終了したのです。
母が帰った次の日から,真夏日が過ぎ,爽やかな風が戻ってきました。



04.08.27

夏休みも過ぎ、早く仕事に戻らなければ・・・、
と、思う気持ちを、アテネのオリンピックと夏の甲子園に、
まだまだ、と引っ張られ、興奮と寝不足のダブルパンチで、
ボーとした日が続いています。
さて、そんななか、弟子屈のMさんの家に行って来ました。
『厨房と奥の茶の間の間に、食器棚を作りたい』
との要望に応える為に行ったのですが、本当の目的は、
Mさん夫妻を紹介してくれた、レストラン『ティパサ』の
Nさん夫妻が、まだ一度も行く機会がなかったので、
『ティパサ』の夏休みを利用して、Mさん宅の《我侭湯》に
入ってもらおうと、企画したのです。

アーティストでもあるNさんの提案で、中札内の美術館経由で、
ゆっくりと行くことになりました。
18日(水)AM7:00に美園の《ティパサ》を出発し、
Nさんの名(迷?)ナビの誘導で、AM11:00には、
案内表示のほとんどない 中札内美術村に到着しました。
《花より団子》と、まずはレストランで腹ごしらえ。
シンプルなメニューで満ち足りた後、『美術観賞』
というより、個人的には、『美術館観賞(?)』になりました。
大学の同期のI君が、ずうっとこの企画に関わっていて、
時々札幌で、お酒を飲みながら、話を聞いていたのです。
散策しながら五つの美術館を巡回するという、
とても豊かで満ち足りた時間と空間に『I君、ヤッタネ』
と、エールを贈りたい気持ちでした。
十勝平野のスガスガシイ環境を、うまく活かし、
でしゃばらずに主張する、《大人の建築》になっていました。
できれば、外で休む場所を、もう少し作って欲しいものですね。

途中、中札内の《レディース・ファーム》でソフトクリームを舐め、
PM5:00には、目的のMさんの待つ、弟子屈の家に着きました。
早速、Mさん御自慢の家を案内してまわり、
『小さいのに、迷子になりそう?!?!?!』と、N夫人の最大の賛辞です。
《してやったり顔》のMさん夫妻と、まずは、ビールで『乾杯!』
みんな、なんだか、とても、嬉しそうでした。もちろん、私も・・・・・。
かなりぬるめの《我侭湯》につかり、M夫人の心尽くしのディナー。
シャンパンで乾杯の後は、それぞれの青春の思い出話になり、
それぞれ十歳以上の差があるのに、ほとんど同じ空気を、同じ時代に、
同じ場所で吸っていた事に、それぞれが、びっくりしました。
興に乗ったNさんが、『夜景が素晴らしい!!!!!』と、
ディレクターに変身し、急遽、大撮影大会となりました。

朝は、それぞれのペースではじまり、朝湯をしたり、散歩をしたり、
デッキで読書をしたり、ゆったりとした弟子屈時間が流れています。
《ここに居を定める》Mさん夫妻の気持ちがハッキリとわかります。

《昼飯前》に、私の挑戦を買って出たNさんと、
テニスの《果し合い》を、弟子屈町の6面のコートを、全て借切り、
(正しくは、他に誰もやっていなかった、という事ですが)
執り行いましたが、毎週テニス教室に通っている、さすが現役、
こちらの力みを、サラリとかわし、飄々と打ち返してきます。
途中参加したMさんと、束になってもかてません。
最後は、足がもつれ始め、ついに、ギブアップ、ゲームセット。
昼からはまた、弟子屈時間に戻り、それぞれの《充電タイム》
ディナーは和食、きのうのワインから、きょうは日本酒。
《幸せの極致》   こたえられません。


夜半に、激しい雨音で目がさめる。
通り雨かと思いきや、朝になると、激しさが増している。
Mさんが、携帯ラジオ(懐かしいですネ!)を持ちだし、
『台風が近づいているようです』
そういえば、ここに来てからは、そとの情報は、一切なし。
高校野球もオリンピックも、勿論、天気予報も・・・・・。

海廻りの帰路を変更して、なるべく早く峠越えをしようと、
AM6:30に出発し、日勝峠で台風とすれ違うまで、
ラジオの台風情報を聞きながら、札幌に向けてまっしぐら。
峠を越したあたりから、やっと、高校野球を聞くゆとりができ、
駒大苫小牧と甲府の試合を、興奮しながら、応援しました。

昼前に札幌につき、とうとう、札幌時間に戻されました。
事務所に戻り、Sさんの見積りを2社にお願いしました。
自分でも、いつ仕事をしているのか、わかりません。


告知!
今、札幌地下街オーロラスクエアにて、
住宅展をやってます。
興味のある方は、是非一度足を運んでみてください。
9/1までです。(沖縄物産店の前です。)