今までのハイライト 2004 9月


04.09.02

先週予告したJIAの『住宅展』が、
大通の地下街『オーロラ・スクエア』で開催され、
9/1(水)PM8:00に撤去してきました。

たくさんの、いろいろな人に見てもらうことが出来ました。
建築家カタログの抜き刷りをパネル展示したのですが、
本で見るのとは違ったおもしろさが感じられ、
頑張ってやって、よかったと思いました。
建築は、特に住宅は、一生懸命創るだけでなく、
たくさんの人に知ってもらう努力をしないと、潮流にならず、
その結果として、なかなかよい町はできないと思いました。
それを実感できたのも、カタログの編集に参加したおかげです。



さて、最近のハイライトは、少しレジャー志向に寄り過ぎて、
設計から離れ気味の傾向にありましたので(本人は、いつも
建築のことを考えているのですが・・・、と弁明しております)、
具体的な仕事の話も、少し、しておきたいと思います。

常盤のKさんの計画が、ようやく設計が固まりつつあります。
御家族はすでに、それぞれ、士別に単身赴任と札幌の仮住まいと、
来春の新居の完成に向けて、事は動いているのです。

数々の図面や模型の中から、勝ち残った計画が、実施図となり、
1/50の模型となって現われてきます。
アプローチ越しからのリビング・デッキの見え方、
リビングの低い天井と吹抜けの高い天井のバランスと光の交差、
子供部屋のロフトの高さと風通し、光の採り方。
3.6Mある書斎の本棚と窓の関係、ロフトとデスクの関係・・・・・etc.

とてもスリリングな時間の連続で、アルクムと御家族が、
気持ちの上で、一番接近するのも、この時期です。
特に今回は、敷地にゆとりがあるのに、アルクムとしては珍しく、
フラットルーフを提案したので、緊張しました。
内部空間がそのまま形となってあらわれ、なおかつ角地なので、
その形が、たくさんの目に晒されてしまうのです。

それでも、試行錯誤の甲斐あり、Kさん方にも、
気に入ってもらい、ひと安心です。
 

K24S邸は、いよいよ見積り調整に入ります。
これで最終の骨格が決まるので、骨抜きの住宅にならないよう
贅肉を削ぎ落としてシェイプアップ出来るように、頑張ります。
そういえば、Sさんの家も、フラットルーフでしたが、
敷地条件の要請が大きく、単体なので、プロポーションと、
材料の組合せに気を配り、抑えた表現に留意したのです。

アルクムの暑い夏はつづきます。 


04.09.09

先週のハイライトに変えて。

いやはや、大変な1日でした。
朝は何という事なくはじまったのですが、
10時頃から急に風が吹出し、みるみるうちに、
廻りの風景が地獄絵のように変化し、
事務所前のミニ大通公園の木が、
始めのうちは枝が折れ吹き飛ばされていたのですが、
そのうちに、ユサユサ揺れていた大木が、
アッという間に道路に覆い被さり、もう少しで車に直撃でした。
おかげで、道路はつい今しがたまで、通行不能状態でした。
  

それでも、台風一過とは良く言ったもので、
晴天の中、街の活気は戻りつつあります。

となりのマンションの工事現場も、何事もなかったように、
朝からコンクリートの打ち込みが始まりました。

農家の方、特に果樹園の方はこれからが大変だとは思いますが、
気持ちを新たにして、頑張って欲しいものです。


さて、先週のハイライトですが、
台風情報でお茶を濁したような感じになってしまいましたが、
ひとつだけハイライトがありましたので、お伝えします。

H学園の工事が、やっと始まりました。
1年間計画して、8ヵ月間申請にてこずり、
4ヶ月で工事が完成する予定です。
来年の春には、外構工事も始まり、
夏の収穫には間に合わせる予定です。

やっぱり、ポプラの木が3本、台風で倒れてしまいましたが、
北大のように壊滅状態には至らなかったので、ホッとしました。
一部を解体してみたら、土台がかなり傷んでいましたが、
素晴らしい風景に、似合う建物に生まれ変わると思いますので、
期待していて下さい。
 
                   現場事務所が設置されました(手前右側)


04.09.18.

先週まで2週間ほど、北星短大のFさんが研修に来ていました。
本当は2・3日という予定だったのですが、模型づくりの仕事が
あったので、ひきとめて、2軒つくってもらいました。

研修の時は1/100の小さな模型を作ってもらったのですが、
今度の模型は、1/50の模型で、1軒は、完成模型なので、
色も着き、中の家具なども作ったので、結構、大変でした。

それでも河村君に教わりながら、頑張って作ってくれました。
ご褒美代わりに、事務所で集合住宅のスライドを見ました。
彼女の卒業設計の課題が、集合住宅なので、1991年に
ベルリンに行ったときに見た集合住宅のスライドを見たのですが、
あまりたくさんあったので、よけい頭が混乱したかもしれません。

とにかく、彼女の作った(河村君の絶大なカバーがあったにせよ)
すばらしい模型をみてください。
出来あがりつつある模型を見ながら、私は、Sさんの見積り調整
に励みました。
『ここは出来るかな?』『ここはなくなるかも?』
などと、こころ乱れながら、頑張りました。



私が頑張ったお陰か、施工会社の努力のお陰か、
はたまた、Sさんの協力のお陰か、なんとか、契約の目途が立ち、
Sさん家族と施工会社のある小樽に、表敬訪問してきました。

途中でうちの設計の住宅の外壁を見たり、
施工会社の現場を見てもらったりしながら、小樽に着きました。

はじめてSさんにお会いしてから1年半、設計が始まってから、
4ヵ月、長いような、長くないような・・・・・。

年内には、念願の家が実現するのです。   

おめでとう!     そして、あらためて、よろしく!


04.09.22.

17(金)大安吉日にアルクムの事務所で、
Sさんの工事契約を結びました。
先週、請負ってくれる小樽の会社に、
御家族と一緒に表敬訪問をしていたので、
事務手続きもスムーズにはこびました。

いよいよ、来週から杭の工事が始まります。  
工事担当のNさん、『頼みますよ!!!』


H学園の解体工事が順調に進み、
両方の建物がスケルトン状態になりました。
鉄骨の建物は大丈夫なのですが、木造の牧舎の方が、
外周の土台だけでなく、内部の柱も30p位傷んでいる個所があり、
対策が必要になりました。
筋かいの必要な個所を確認したり、
窓の収まりを打合せしたり、その場その場の対応に追われています。
でも、このスケルトン状態の時が、建物で一番好きな時なので、
それを見ながら設計できるのは、とても楽しい作業です。

H学園現場写真

18(土)にファーム冨田に行く途中、東神楽で、
Nさん夫妻と待ち合わせました。
台風の被害はなかったと、聞いてはいたのですが、
実際に見るまでは心配でした。
裏山のポプラの木や、思いきって残した納屋が、
風で屋根が吹き飛ばされたり、
なんともいえなくいい状態で残っている土壁が崩れてはいないかと心配でしたが、
木は、一本倒されたものの、裏山のシルエットは無事でした。
納屋も、羽目板が1枚剥がされただけで、びくともしませんでした。
さすがに、いままでの風雪に耐えてきただけのことはあると、
みんなで感心しました。

その日のもうひとつの目的は、解体した建物に絡んでいた藤の為に、
どんな棚がいいか、を考えることになっていたので、その打合せです。
将来のことを考えながら、大きさと形を決めました。
敷地の一番明るい場所なので、棚の下でお茶を飲めるように、と、
裏山に登る、登山口の役割を持たせようとおもいました。
ふたりには、好評でしたが、予算がどのくらいかかるのか心配です。

藤棚のスケッチ

『速報』真駒内のMさんの計画が、プロジェクトにアップしますので、
ご覧下さい。