2005.3月の先週のハイライト


05.03.25.

いよいよ、今年の仕事が動き始めました。
長沼のTさんの契約が終わり、先週末に位置決め(遣り方)をして、
連休明けに杭工事が始まるので、その前の21日に、Tさんを紹介してくれた
近所にあるKさんのお宅に、Tさん家族と一緒に、挨拶に行きました。
長沼Tさん現場敷地

10年経ったKさんの家は、木の色も、いい色に焼け、貫禄充分でした。
Kさんから、いろいろなアドバイスを受け、とても参考になったようです。
Kさんと同様、外壁の塗装を自分達でやろうとしているTさんたちは、
離れのバーベキュー小屋や、いろいろな家具も自分で作ってしまうKさんに、
羨望の眼差しと、はたして、自分達にも出来るのかな・・・???
希望と不安が交錯しているTさんに、「まず、材料集めが先決」
「材料さえあれば、いろんな物を作りたくなるもんだよ・・・」
「まずは、テレビ台なんか、作ったら?」と、煽るコト、煽るコト。
まあ、Tさん、焦らずに、ゆっくり行きましょう。

そんななか、常盤のKさんの《完成引渡し》が、19日(土)にありました。
外壁の塗り壁と、外構(ウッドデッキ)が未完ですが、新学期に間に合わせ、
23日に引越をするために、士別から、Kさんに来てもらいました。
家具やカーテンもこの日に合わせて納品したので、気分満点でした。
天気にも恵まれ、さすが《大安吉日》   メデタシ、メデタシ、です。
ゴールデン・ウィークには、庭もきれいに出来上がっていることでしょう。


納品されたソファー、ダイニングテーブル

吹抜上部、ペンダント照明

螺旋階段

もうひとつの『先週のハイライト』は、《かわいい自転車》が届いたことです。
事務機のポイントが貯まったので交換した、《折りたたみ自転車》です。
街中に行くにも、駐車場の心配はないし、最高のエコ・カーです。
きっと、アルクムの、強力なアイテムになること、『間違いない!!!』



05.03.18

あんなに積もった雪が、春の日差しと、うららかな風で、
見る見るうちに、減って行くのがわかります。
雪を降らす自然の力もすごいですが、とかす力も偉大です。

この、繰り返す力こそ、あらゆる物のエネルギーの源です。
それで、春が一番、エネルギーを感じる季節なのでしょう。

先週の水曜日、10日に、フラノに行ってきました。
後藤美術館の展示替えの為の台の相談を受け、
スケッチと電話だけで指示したのが出来あがり、
展示も済んだというので、見に行ったのです。

途中で、館長が框をゴツクするから、と言われたので、
現場で判断するのが、一番ですから、と、変更しました。
展示台はだいたい、イメージ通りでしたが、
後藤先生の屏風の作品を展示することは聞いていましたが、
絵画として展示されているのとは全く違い、
屏風が屏風として展示されるということは、
まさに、《水を得た魚》のように、生き生きしていました。
やはり、框をゴツクして、正解でした。
館長の眼の高さと、現場の判断の重要性を感じました。
屏風展示風景

後藤純男美術館外観

みなさんも、もし機会があれば、見に行ってください。
額から飛び出すことが、素晴らしいことが判るはずです。


05.03.10

2・3日暖かい日が続くと、気持ちが緩むのか、寒さが身に堪えます。
例年に無く積もった雪も、急に緩んで、裏道はグチャグチャです。
それでも、春に兆しに、心はウキウキしてきます。
毎年、こうやって、春を迎えているのに、毎年、ウキウキします。

先週の土曜日は、久しぶりに、《勉強会(新年会?)》を開きました。
講師は、家具を扱っているN氏の初デビューでした。
昨年行った上海と、今年の2月に行った韓国を紹介してくれました。

上海は、家具と建材の見本市の視察が目的でしたが、
そっちの方は、撮影が厳しいのと、実りがそれ程でもなかった様で、
建物と食べ物の写真がほとんどでしたが、中国の活気と貧富の落差が、
リアルに伝わってきて、とても、面白い内容でした。
やっぱり、異業種の人の目は、建築家とは違うことに、驚きます。
中国で温泉に行ったり、回転寿司で見聞を広めたり、奇想天外です。


韓国は、家族旅行という事もあり、《ヨン様観光旅行》でした。
《冬のソナタ》のビデオを、全巻予習してからの旅行の甲斐あり、
充実した内容でしたが、予備知識が無かったので、効果半減でした。
が、周りの雰囲気が、異常に盛り上っているのは、感じられました。


今回の講演を見る限り、食べ物は、韓国の方が、日本人向きの様です。

そのあとに、元所員のS君が、モロッコ調査のスライドを見せてくれ、
プリミティブな人間の《営み》を、久しぶりに思い起こしてくれました。
デジカメ慣れした目に、一眼レフのシャープな写真が、新鮮でした。
それにしても、なんでモロッコの人は、文明に距離を置けるのか?
そして、なんで日本人は、文明にドップリ漬かってしまうのか?
京都議定書の発行と一緒に、考えなくてはいけない問題だと思います。

ちょっと、マジ過ぎました。

先週、東神楽に住宅を計画しているNさんと、旭川で打合せしました。
ジブリ美術館で買った東京土産の《猫バス》の縫ぐるみを届けました。
とても喜んでくれ、翌日、模型写真に乗った《猫バス》の写真を、
送ってくれたのですが、とても、ユーモラスなので、見てください。
おっかなびっくりだけど、すこし、嬉しそうに見えませんか?



05.03.07

はやくも3月です。
札幌の降雪量が7メートルを超えたそうです。
雪の多かった昨年でも、2月の時点で5メートルでした。
ずいぶん詳しいと、お思いでしょうが、何を隠そう、
西野昭和11町内会の除雪部長をやっているのです。
2月の11日から始まった排雪作業が、1週間続きました。
昨年は2日で終わったので、なんと、3倍以上かかりました。

とはいえ、陽射しは既に、春そのものです。
あと1ヵ月すれば、雪が無くなるのです。
信じられませんが、毎年の事なのです。

春1番の工事が始まり、アルクムにも、やっと、春が来ます。
みんなで見ていた夢が、とうとう、現実の形になるのです。
『すごいね!』と言って見ていた、50倍の大きさで・・・。

そういえば、事務所のOA機器の進化の余波で、
我家も、遅れ馳せながら、OA化されました。
何ということはありません。事務所のおさがりを持ち込んだだけです。
それでも、今こうやって、『先週のハイライト』の原稿を、
我家でパソコンに入力しているのですから、我家の《IT革命》です。
これで、ノートパソコンでも持たされたら、携帯電話どころではなく、
《フルタイム・アルクム人間》になってしまいそうです。
OA化された自宅


さて、先週の、このコーナーで出したクイズの答えの、
ローマのパンテオンのことを、すこし、お話したいと思います。
この建物は、紀元1世紀頃、ローマにできた神殿です。
内部が43メートルの球を内包する、幾何学的な特長を持っています。
頂点に開いた、直径約9メートルの開口以外には、出入り口しかありません。
その出入り口も、北国の風除室のように、2重になっているので、
光が入るのは、その、頂点の円窓しかないのです。

旭川の講演会で、『設計士からみた木製窓』というタイトルで、
このスライドを最初に見てもらったのは、
この円窓が、私の考える、《理想の窓》と考えているからです。

理由はこうです。
1:組石造の最大の弱点である頂部を開けた。
2:工法上も、理に適っている。
3:内部の球形を、とても美しく照らす。
4:その光のかたちが、また美しい。
5:そのかたちと位置が、刻々と変わる事により、時間を感じる。
6:穴が開いているだけなので、外の気配がわかる。
  (雨の日に行くと、床が濡れていた。当然、中心に排水溝がある。
  雪に日は、どんなだろう。晴れた夜に行って、星を見上げたい。
  と、想像力をドンドンかきたてる)
7:廻りの風景が見えないので、2000年前の人と同じ経験が出来る。
8:窓拭き等の、メンテナンスが2000年なくてすむ。
9:何回行って見ても、飽きない。

『こんな素晴らしい窓が、他にありますか?』と言う訳です。
もう一度、改めて、見て下さい。 
   
追伸》前回の最後の写真は、《サンピエトロ大寺院》でした。すみません。