2006.11月の先週のハイライト

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06.11.01.

先々週まではSDW:サッポロデザイナーズウィークでドタバタしていましたが、
先週はシンポジウムのパネリストと、旭川の住宅の完成引渡しと着工が重なり、
またまた、ドタバタしてしまいました。

シンポジウムは、(社)北海道消費者協会の主催で『住まいの安全・安心』というテーマで、
10月26日(木)に札幌駅北口のエルプラザで行われました。
北大名誉教授の城先生のわかり易い基調講演を聞きながら、
こんな授業なら単位を落とさなかったのに、
と思っているうちにシンポジウムが始まりました。


北大建築出身の道新編集委員の前川氏がコーディネーターを務め、
パネラーは城先生と《欠陥住宅北海道ネット》の石川弁護士と
消費者協会の相談課の館山女史と《一級建築士》の私の4人でした。

のっけから、構造疑惑の話題になり、《一級建築士》の私が答弁に立たされ、
館山女史の経験談から、『欠陥住宅』について追求され、一時はボロボロになりましたが、
石川弁護士から『欠陥住宅の原因のほとんどは設計ではなく施工に問題がある』と、
救いの手を差し伸べて頂き、ホッと一息つくことが出来ました。
その後、リフォーム詐欺の実態の報告などが続き、
城先生から『技術以前のモラルの問題です』というコメントで中締めになりました。
そこからは少し、建築家の役割と効用をお話ししたのですが、
とてもではありませんが当初考えていた、
『家を建てる喜びと楽しさ』を伝える状況ではありませんでした。
この業界の持つ宿命のような、きびしい世界に触れ、
アルクムの幸せを、今更ながらに噛み締めた一日でした。


28日の土曜日に、旭川の住宅の完成引渡しがありました。

引渡しのときになると、いつも感じるのですが、
建物が完成した時の気持ちは、
旅行から帰った時の『安堵感と一抹のさみしさ』に似ているような気がします。

↑左:食堂のテーブル・廻り階段(奥)、右:キッチン
←2Fブリッヂから

旅行を計画しているときの楽しみと、実際に旅行をしている時の興奮は、
どちらが上という比較は出来ませんが、時間の感じ方は、旅行をしている時のほうが、
断然、短く感じられるような気がします。
Sさん家族や工事に携わった人たちも、名残惜しそうにしていたようです。
そうやって名残惜しまれるほど、みんなに愛される建物は、キット幸せです。

高窓から長く延びた日差しが気持ちよく家の隅々まで照らしていました。
機器類の説明が終わり、家の鍵が手渡され、さあ、新たな船出の始まりです。
初めて会ったときには幼かった会生ちゃんに「バイバイ」と見送られ、
《東光の家》をあとにしました。


そのあと、Iさんの地鎮祭に直行しました。
旭川の市街地越しに大雪連峰を望む、素晴らしい眺望の敷地に地縄が張られ、
初めて建物の外形が姿を現しました。

『お風呂はココだから、この窓から、この景色が見えます。』
『洗い場からコッチを見ると大雪が見えますね』
『台所で調理をしていても気持ちがいいですね』
『食事をしながら大雪を見るなんて贅沢ですね』
『今でも見晴らしがいいのだから、2階のバルコニーの見晴らしは最高ですよ』と、
模型では実感できなかった事が、次々に了解できました。
ヤッパリ、実物大には敵いません。

Iさんの同僚の僧侶の方にお願いして、仏式で地鎮祭を行いました。
以前、天理教とキリスト教の地鎮祭は経験したことはありますが、
真宗は初めてでした。
簡素な中にも荘厳な精神が伝わってきて、気持ちの鎮まる式でした。
お榊の奉天の代わりにお焼香というのが、一番違っているところでしょうか。
兎にも角にも、また、新しい旅の始まりです。


06.11.22.

大分永らくお休みしてしまいましたが、気が付けば、今年もアト少しですね。
実は、今月の5日に、十勝清水に行ってきました。といっても観楓会ではなく、
仕事で行ってきたのです(紅葉の季節は、過ぎていましたが・・・)。

昨年の11月からお話しはあったのですが、
十勝エリアでペンションを始めたい方がいて、
土地を捜していたのですが、今年の5月になって、
十勝清水の福祉施設と保育園の複合施設が、競売に掛かるかも知れない、
という情報があり、
改築の可能性があるかどうかを見に行き、
即興の設計をして検討したのです。

それから入札までの経緯は、ちょっとしたドラマのようでしたが、
なんとか、予定を下回る価格で落札できたのが、10月12日でした。

こうして決まった敷地と建物を、改めて調査に行ったのが、11月5日でした。
敷地は、清水町の中心から北に5km程離れ、
周囲は、廃校になった小学校や平屋の町営住宅に囲まれ、
西側には十勝平野を象徴するような防風林で囲まれています。

←小学校前庭から
←建物正面から
←建物から防風林を見る

建物は、補強ブロック造と木造の混構造の平屋建てです。
取り立てて目立つ建物ではありませんが、
十勝の風景を乱すような外観では無いと思います
(依頼者のKさんは、アルクムの三角屋根を望んでいるようですが)。


ともあれ、再来年の春に向けて、計画は動き始めました。
今年の冬の越し方を確認して、来春から計画を立て始めることになりました。

リニューアル(改修)は毎年のようにありましたが、コンバージョン(用途変更)は、
7年前に小児科の医院から地中海レストランにコンバージョンした《ティパサ》以来なので、
とても楽しみです。


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