2007.4月の先週のハイライト

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07.04.14.

お久しぶりです。
3週間ぶりのハイライトです。
毎週のようにハイライトがあれば良いのですが、
ナカナカそうはいきません。
『人生、山あり、谷あり』です(チョット違うかな?)。

さて、先々週の3月30日(土)に、大阪まで行ってきました。
JIA(日本建築家協会)の近畿支部の住宅展に招待されたので
(何故か参加料をとるところが、関西らしいですが)、
折角なら関西の建築家達と交流を深めようと、
総勢9人で顔を出してきました。
前から竹原義二さんに『来たら寄って』と言われていたので声を掛けたら、
『その日の夜に東京に行くけど、なんとかするから、家を見てよ!』
と言ってくれたので、
お言葉に甘えて、全員で押しかけてしまいました。

5年前に一緒にバラガンを見に行った時に、
毎晩、二人で酒盛りをしながら自邸の話を聞かされていたのです。
帰国直後の『住宅特集』12月号に特集された
《101番目の家》という作品名で発表された時から、
どうしても見ておきたいと思っていた住宅でした。

案内されて到着した時には、近畿支部の方たちも10人位見学に来ていたので、
総勢は20人以上になりました。
曲がりくねった路地の家並みに合わせた姿は、
小振りなスケールで佇んでいました。

やや大振りな格子戸をくぐると、そこは露地があり、
まずは《内と外》の感覚を麻痺させるところから、
竹原マジックの始まりです。
あとは、彼の思いのママに、
グルグルと立体迷路のような空間を引き廻されるのです。
同じところを何回も通るのですが、
自分が今、何処にいるのか、何階にいるのか、
内にいるのか外にいるのかさえ判らなくなってしまいます。
プロの建築家が20人以上も???マークを頭の上に掲げて、
それでも楽しそうに上へ下へと歩き回っていました。

1時間位経った頃から、ようやく、それぞれの定位置が決まり、
穏やかな空気が満ちてくると、
今まで気が付かなかった、光の揺らめきに心を奪われました。

同行した《北海道の星》の五十嵐さんも、子供部屋のベンチに佇み、
濃密な空間に五感を預けているようでした。

道から見た最初の印象『小振りなスケール』は、
内に入ると一転して『広大な小宇宙』を感じさせ、
まさに、『茶の名器』を思わせる『名建築』だと思いました。
『住吉の長屋をどう超えるか』と言っていた意味を、ヤット、納得できました。
ヤッパリ、建築は見ないと判りません。
1時間半ほどの見学を終え、他の方たちは別の家の見学に向かいましたが、
私は、急遽、彼の設計した事務所ビルを見せて貰えることになったので、残りました。
ナント、東京行きの予定をずらしてくれたのでした、感謝!

奥さんとは初対面でしたが、
結婚式も瀬棚で挙げたほど北海道が大好きな方で、
ファーム富田や、私の知らない北海道の話もしてくれ、
美味しいコーヒーを戴きながら楽しい時間を過ごす事が出来ました。

300mmピッチで立てられた個性的な柱のスキマから、
柔らかな光が射込み、刻々と時間をきざむのを見ながら、
久しぶりに、至福の時間と空間を肌で感じる事が出来ました。


北海道での再会を約束し、夜の交歓会のために、
電車で彼の事務所に向かう途中
「今の時間なら、きっと、夕陽の中の大阪城が見えおるで」の言葉通りに、
ダリの夕陽の中に大阪城が聳えていました。
「流石、建築家!」です。

露店のたこ焼き屋さんや、
桜の咲き始めた公園に遊ぶ子供達の脇を通り抜け、
事務所に到着しました。

今度は思ったより『大振りなスケール』でしたが、
凝りに凝ったエントランスを通るうちに、今度は『小振りな露地空間』が現れ、
また、《竹原マジック》が始まりました。


お施主さんも、ココを通ったら、帰るときにはキット、
「お願いします」と言って帰ること、必然です。
コレと同じことを思ったのが、
吉村順三さんの事務所の応接室を見た時でした(今までのハイライト05/12/14)。

それにひきかえ、アルクムの事務所は・・・・・。
反省!!!!!

展覧会場で行われている《北海道に学ぶ》というセミナーに、
最後だけでも参加する為に、お暇しようとすると「所員と一緒に」と言われ、
断ったのですが、「一人じゃ、無理だから!」と言われ、
同行してもらったのですが、本当に、無理だったかもしれません(笑)。
関西を甘く見るな!ということが良く判りました。

セミナーは最後の10分位でしたが、五十嵐さんの講演を聞く事が出来ました。
プレゼも素晴らしく、彼の頭脳の中を、少し垣間見る事が出来たような気がしました。

ヤッパリ彼は《北海道の安藤忠雄》です。
夜の交歓会でそのことを、関西の建築家達に言ったら、妙にナットクされました。

次の日には、名古屋で打合せの為、少し早く朝食を取っていると、
アーブの圓山さんも来て、「福岡でJIAの理事長会議があるので・・・」と、
新幹線で移動とのこと。
折角関西に桜の時期に来たのに、京都にも行けず、残念です。

それでも、名古屋まで52分で移動できる事を思うと、関西は侮れません。

途中、携帯を紛失したり、ヤットの思いで千歳に着いたら、
今度は駐車券が見つからず、と色々な波乱はありましたが、
ナントか北海道にたどり着きました。




07.04.26.

今年の春は、いつになく行きつ戻りつが烈しいようで
《三寒四温》を通り越し、《五寒五温》の様相を呈し、
春は来ないのではないかと心配になるほどでした。

春を迎える喜びの回数は増え、得をしたような気もしますが、
その分、歳をとる回数も増えたような気もしたので、
まあトントンといったところでしょうか。
それでも、先週末の18℃の温かさは、
春本番の到来を感じさせてくれました。

そんな《待ちに待った春》に祝福されて、
島松沢の管理釣場のお披露目がありました。
前日までの悪天候がウソのように晴れ上がり、
集まった人たちの笑顔に包まれ、
アルクムの設計したゲストハウスも、
植えられたばかりの植栽や真新しい遊歩道に囲まれ、
はにかみながらも、少しだけ誇らしげでした。

↑サインと駐車場へのアプローチ

↑エントランスアズマヤ

昨年の12月に魚を放流して以来、
休みなく通いつめ、今年に入ってからは、
ホームページの作成、案内板・サイン・パンフレットの作製、
宣伝・営業、レストランのメニュー、スタッフのトレーニング、
釣場のルール・料金の設定、果てはインテリアの内装工事など、
全てのことを精力的にこなし、この1か月は、
オープニングに向けて様々なセレモニーの企画に全力を
傾けてきたオーナーのSさんの気迫がキット、
《最高の春》を呼び寄せたのでしょう。



↑エントランスポーチと受付カウンター

ダイニングテーブルを少しナナメにしたセッティングも、
オーナーのセンスを感じさせ、まるでオーベルジュに来たようです。
集まった方たちも『これなら、レストランとしても充分やっていけるね』と、
評判は上々でした。


↑エントランスとナナメにセッティングしたテーブル

『建物も風景に似合って、
ずうっと前からココに建っていたような雰囲気ですね』と、
ツイデニ褒めてもらいましたが、
《建った時から築○○年》を誇るアルクム計画工房としては、
最良の褒め言葉をいただき、大満足の一日でした。

建物の施設の写真をアップしておきますので、見てください。
札幌にはない、縄文の太古を感じさせるユッタリとした
時間を感じていただけると嬉しいです。

←暖炉廻りのくつろぎスペース

↑更衣室とシャワールーム

食事のあと、三々五々と釣場に移動して、
お目当てのフィッシングに挑戦させて貰いました。
始めの内は見ているだけのつもりの私が、
竿を持たされ、手ほどきを受けているうちに、
心は何時しかイッパシのフィッシャーマン
(フィッシャーウーマン?)になりました。

『10pound』という名前の由来は、4.5キログラム、即ち大物、
という意味だそうですが、
その名の通りの10パウンド級の大物を釣り上げたトタン、
《釣キチ》の深みに嵌まってしまいました。
噂によると、6キログラム級のイトオもいるそうですから、
本物の《釣キチ》も心が騒ぐ事でしょう。



いずれにしても、気持ちの良い環境の中で、
元気の良い魚とファイトするのですから、
心身ともにリフレッシュしない訳がありません。
それに、ルアーもフライも、生き餌をつける必要が無いので、
特に、女性や子供達には、抵抗無く入れると思いますので、
ファミリースポーツとしてはうってつけだと思います。

まずは、アルクムのHPからアクセスして、
ぜひ『10pound』の醍醐味を体験してみてください。
もちろんお茶だけでもOKです。
4/25・グランドオープン。


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