2008.10月の先週のハイライト

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08.10.09

9月のお彼岸の連休に、
法事があり上京したときのことです。

今年、社会人になった次男坊もきてくれたので、
奥さんと3人で食事をしたのですが、
いろいろな話をした後に、
「仕事の方はどうだい?」と軽い気持ちで聞いたところ、
『それがね、オイラ(彼は自分のことをそう呼びます)、
この仕事に向いてないんじゃないかと思うんだ』と切り出されました。
(なるべく平静を装いながら)「何かあったの?」と聞き返すと、
『イヤ、仕事自体はどうっていうことないんだけど、
仕事が終わったときに、開放された気持ちで一杯になって、
物凄く嬉しくなるんだ!?』『その時、ヤッパ、
この仕事に向いてないんじゃないかと、
毎日考えちゃうんだよ』それを聞いて少し安心して、
「ソーカー、気持ちわかるような気がするよ!」
「父さんだって、この仕事、40年近くやってるけど、
今でも、仕事が終わって車で帰るときに、
何時だって『ワァーオー、家に帰ってお酒飲めるぞー』
って叫びたくなるもの(まるで、アル中!)」と言うと、
『ソッ、ソッ、そうだよね!』と嬉しそうに
『父さん、いい育て方したね!』「???」
『オイラも、最近、そう思うようになったんだよ!』
『仕事を一所懸命やったから、あの開放感があるのかナァー、って』
「そうだな、仕事が無かったら美味い酒飲めないかもしれないよナァー?」
『ソレソレ、それに気が付くように育てたっていうところが、
うまく育てたっていうのさ!』「それって、自画自賛かい?」
『イヤ、父さんを褒めてるんだよ!』「ムーーー?????」

そんな会話をした訳です。
悪い気はしませんでしたがビミョーな気持ちでした。

場所を移動し、上野駅のコンコースで長時間の立話になり、
ソロソロ別れる時間が迫った時に、
『そうだ、会社の朝のミーティングを交替で発表することになっていて、
今週は自分の番なんだけど、何話したらいいかナァー?』と聞くので、
「さっきの話をしたら?」と言うと、
『イヤ、さっきの話は、イザッっていう時のために取って置くから』
と云うではありませんか。
イヤァー、完全に、一本取られました。
社会は確実に、彼を育ててくれていることを実感しました。

息子よ、《取って置きの話》
を内緒で先に使ってしまう駄目親父を、許してくれ!



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