●NTH
 長沼Tハウス

今までの経緯                                 back to nth


03.07.23.

敷地は、8年前のKさんの家から歩いて2,3分のところ。
北西の角地の92坪。
夫婦+男の子1人(もう一人位欲しい)。
将来はお母さん(55才)と同居予定(何年後かは未定)。
当面は個室は1つか2つで可であるが、将来は4つになるかもしれない。
車は現在軽が2台。これも減ることはなさそうである(ひょっとして1台はRV車になる可能性も考慮しなくては)。
奥さんはママさんバレー。Tさんは、夏は野球、冬は雪合戦の世話役兼選手。

「2、30人位集まれる部屋と、玄関と部屋だけは広いほうがいい」とTさん。
「バーべキューができるスペースと、バルコニーがあったらいいな、それからお勝手から直接外に出られると便利」と恐る恐る奥さん。
<足し算すると大変ですねー>
声をそろえて、「そーなんですぅー。私達だけじゃ引くことできないから」
<わかりました。何とかやってみましょう>
という訳で、うれし、楽しい家づくりが始まりました。


03.08.04

二回目の打合せまでに、A〜E.typeまでの五つのプランを計画してみました。
今回の設計で一番のポイントは、
2、30人くらい集まれる部屋をどうやって計画するかです。

ただ大きな部屋をつくるのでは、人がいないときにガランとした空間になってしまう。
狭すぎても条件を満足したことにならない。
大勢の人がいても、いなくても快適な空間をつくること、
それと、予算やほかの部屋とのつながり。
将来的な使い方を含めて考えてみました。
AタイプBタイプCタイプDタイプEタイプ


03.08.23

諸事情によって、敷地が変更されました。
新しい敷地もだいたい同じ広さで、角地でした。
方角が違います。

ということで、
今までのプランをベースに再び5パターンのプランを考え直してみました。
それぞれ、いろいろな魅力的なところがあり、Tさんも絞り込むことができず悩んでしまいました。嬉しい限りです。

それぞれについていただいたご意見や感想、気に入ったところなどを
うまく踏まえながら、今度は1/50の模型で外観だけでなく、
内部の雰囲気も伝えられるよう作業をしていきます。


typeA

コストを意識した総2階タイプ。
ガレージ脇をアプローチして玄関に入るとホールは明るい吹抜け空間!
スキップフロアの採用により、ガレージの上を通常より少し低い2階とし、
そこに台所や食堂、居間を設け、さらに2、3段上がったところに
大勢の人が集まれる部屋を設定してみました。


typeB

下屋をつくったタイプ
台所、水廻りから外との出入りがよく、
外物置やヘイに囲まれたサービスコートが魅力的。
居間、集いの間は一階奥の60cm程下がったところ、下屋部分に設けました。


typeC

楽しい家を考えて、特徴のあるかたちのタイプ
堀下がった居間、集いの間と食堂、ファミリールーム、外のデッキとのバランスが良い。
二層の貫入している部分が南に面している。


typeD

下屋のあるスキップフロアのタイプ
ガレージと玄関の間口を設け、
奥へ行くほどに外とのつながりを意識したプラン
子供室を中2階にすることで、今とのつながりを確保した。


typeE

唯一の平屋タイプ
平屋のゆったりとした雰囲気、贅沢感、どっしり感、落着きが感じられ、
長沼らしさを満喫jできる。


2003.09.30

長沼のTさんの打合せをしました。

前回5つの案から4つにしぼり込み(?)
残った4案の1/50(前回までは1/100)の模型をつくり、再度検討しましょう。
と作業したのです。

さすが1/50の模型となると、カサも大きくなり、
なかなかの迫力です。
Tさん一家もまずその迫力にびっくり、
お子さんは大はしゃぎです。

まず、前回までの経緯を1/100の模型で復習し、
問題点を確認し、それから一つ一つの説明をしました。
所内でもそうだったのですが、説明は、いくら詳細にできても、
その後の「それで?、、、」が続かないのです。
それで今回は、所内でタイプ別、客観評価マニュアルを作っておいて、
それを見ながら一括評価をしたのです。
※NTHタイプ別評価

それでも、ご主人は
「あれもいいし、ここのこれは譲れない。
ああ、このお風呂気持ち良さそう。、、、」
と未練が残る様子。

だいたい、設計とか計画は、減点法で評価するより、
加点法の方が大事な部分を失わずにすむので、
「Tさんの家は幸せだな、、、」
と思っていた矢先、ずうっと沈黙していた奥さんが、突然、
「B案にしよう」
と、いともあっさりと決着がつきました。
1/100模型群   調整中のB案

   
typeA           typeB          typeC          typeE


それからは、B案について問題と可能性をそれぞれがランダムに話し合い、
夢が一歩現実に近づいてきたのです。
やはり、Tさんの家は、
日常と非日常・現在と将来をうまく切り替えられるようにすることが、
一番大切だということが分かってきました。
翌日、事務所で河村君と話して、
B案が所内採点で最下位だったことがわかり、
二人とも少し照れ合いました。


03.12.15

B案にプランが決定してこれまでに何度か打合せをしてきました。
プランのより細かいところ(構造のこと、リビングや食堂の使い方、2階の部屋の仕切方)を
検討していくうちに、
将来お母さんの部屋になる部分の日当たりや敷地との関係を見て、
90度建物の向きを変えることになりました。
これによって、リクエストであった長いアプローチや
全体的な家の向きが南を向いたことで、明るい部屋を
多くつくることができるようになりました。


南を向いたB案


04.06.10

前回の更新から半年が経ちました。
実は、2番目に選んだ敷地で、
前面道路の認定等で時間がかかりそうなので、
もう一度違う土地を探していたのです。
そんなわけで、現在は、建物の計画の方は、ペンディングです。

3番目の土地捜しも、具体的な動きが出てきたようです。


04.08.13

長沼のTさんの『土地が決まりそうだ』
という連絡がありました。
さっそく土曜日に敷地を見に行ってきました。
前回の敷地の向かいで,広さはさらに大きくなり、140坪です。
これから、農地転用なので,来年の工事になると思いますが,
金利のことを考えると,こころが急ぎます。うまくいきますように。


04.10.18.

土地の話がまとまって、
やっとこさっとこ、計画が再開されました。
今回の土地は以前計画していたすぐ向かいの土地です。
前回よりも1.4倍大きな土地になりました。

計画は、今までの打合せで話し合ってきた内容をふまえて、
よりまとまったプランができました。
提案したのは、2タイプです。
どちらも1Fに水廻りと食堂、居間を設け、
2Fに寝室とファミリールーム(将来子供室)を計画した案です。
相違点は、
集会スペースを特に1Fに設けず、コンパクトにした案(A)
(日常的な使いやすさ)と、
今までどおり集会スペースを大きく確保した案(B)
(大勢が集まった時の使いやすさ)
 
A案 1Fの三角に突き出ている部分が居間です。 

 
B案 1Fの三角の突き出し部分がAより大きいく回遊性がある。
 


打合内容の中心はやはり、
大勢の仲間が来たときにどこでどう集うのか?
でした。
吹抜けを介して上下の繋がりもあるので、
2Fのファミリールームを当面の集会スペースとして利用すれば、
コンパクトにした案でよいのでは、という話になりました。