《逍遥館》の『逍遥』は『ぶらり･ブラリと歩く』ことです。
歩くことを楽しむゆとりのある人達が住む館、といった
ところでしょうか？駐車場やエレベーターがないのも、
その証(あかし)です。その代りと言っては何ですが、
道行く人達(勿論､徒歩で)の眼を楽しませる工夫や、
自分の部屋に行くまでの道程(みちのり)にコンサバトリー・
パティオ・屋上広場などを配置したり、ウッディな階段や
廊下に迷路(ラビリンス)のような楽しさを演出する仕掛も
盛りだくさんです。部屋の造りや雰囲気も一部屋ごとに変え、
個性的な部屋に、素敵な人達が集まって住んで欲しい
と願いながら設計しました。
キッチンや水回りも、出来るだけ既成品を使わず手造りし、
自分だけのモノと思って大切に使って貰えるといいな、
と思いながら設計しました。とはいえ、最新の技術と工法は
採用し、後世に伝える配慮は怠りませんでした。
《外断熱》《深夜電力オール電化：暖房給湯》《高性能木製窓》
《防火木製断熱ドア》《防腐注入木材手摺》《床下配管：防音》
《30㍉厚無垢フローリング》《塗り壁材》など、もちろん道産木材を
積極的に使用し、『メンテナンスフリー』よりも『メンテナンス可能』を
選択しました。この建物を創った膨大なエネルギーが、
ここに住む人達や訪れる人達に伝わり、末永く、後世まで
引継いでくれることを祈ります。
