ＪＩＡ（日本建築家協会）北海道支部の建築家紹介システムで
アルクム計画工房が選ばれて、進めることになった計画です。
現在、横浜にお住まいで、娘さん二人の中学入学を機に、
北海道にＵターンを決意し、遠隔地の計画を、
安心して進めるためにＪＩＡのシステムを利用されたそうです。
▼敷地とその周辺現状
敷地は北郷にあり、ユッタリとした敷地の有効利用を図るためにアパートも
併用する検討もしましたが、プログラムが複雑になりそうなので、
住宅のみの計画に決め、ユッタリとした敷地を有効に生活に活かす検討を
重ねることになりました。
▲計画案検討中
▲アパート併用案 計画図
▲アパート併用案 1/100模型写真
アパートとの併用計画を変更し、住宅だけの計画が始まりました。
住宅としての規模は、親子４人と、将来、御主人のお父様が
一緒に住まうことを想定しても、それほど大きくはならないので、
今度は、105坪のユッタリとした敷地を有効に使う提案が求められました。
元の計画のように、住宅を北に寄せて建て、庭を広く確保する案(Ａ案)と、
西隣の家に揃えて北を空け、裏庭をつくる案(Ｂ案)の2つの案をつくり
検討しました。そうしているうちに、東隣のアパートが解体され
2世帯住居になる、という情報があり、しばらく様子を見ることにしました。
9月になり解体が始まりましたが、基礎工事が始まったのは
10月後半でした。基礎の位置と形から、計画の概要が判断でき、
以前のアパートに比べると、環境は良くなりそうなので、
安心して計画を進めることにしました。東隣の家も、
北側を空けて建てているので、Ｉさんの家を北に寄せて建てると
日照に影響が出そうなので、11月中旬に札幌に来て頂き、
現地を見ながら打合せをしました。北庭の効用は、
西野のＩ邸（詳細はリンク先参照）を見て頂き、
納得して頂けたのでＢ案に決定しました。
いよいよ、これからが本番です！！！
▲東隣のアパート解体中・・・ ▲解体後工事が開始されていました！
▲A案1/100模型
▲B案1/100模型
B案に決まり、本格的に作業を進めました。
実施設計の目的は、基本設計の骨格を活かしながら、
法規や構造・意匠・設備などを検討するための作業です。
図面や模型も、１/１００から１/５０にスケールアップし、
内部の様子も判るようにするのです。設計の途中で
薪ストーブの要望があり、置き方、使い方を検討し、
リビングとダイニングの間に置くことにしました。
2階のバルコニーも、煙突の検討中に、無くても良いのでは？
ということになり、構造的にも空間的にも整合性が増しました。
実施図面がまとまり、2月末に横浜のご自宅で打合せを行いました。
仕上げの材料や色なども、サンプルや立面のスケッチを用いて
検討しました。それと同時に、ショールムでキッチン・ユニットバスなどを
一緒に見に行き、設計に反映させました。
いよいよ、合見積の段階に入ります。
▲1階平面図
▲2階平面図
▲1/50模型
▲内壁（左）と外壁（右）の仕上げ材サンプル ▲煙突のタイルサンプル
▲立面スケッチで2パターンの配色を見比べる
奥様と、中学入学を4月に控えた娘さんお二人が、３月に札幌へ
引っ越していらっしゃいました。ご主人はお仕事の都合で
横浜に残られているので、遠距離計画は続いています。
今回の計画では、3社に見積を依頼しました。
A社は、アルクムと２０年来の付き合いがある小樽の建設会社で、
札幌からニセコまで、数多く建物を手掛けてくれている会社です。
B社は、昨年、雨竜O邸を施工してくれた会社です。
丁寧な仕事で、素晴らしい住宅を完成させてくれたのと、
石狩の会社なので、現場とそう遠くないということで今回も依頼しました。
そしてC社は、Iさんご主人のご親戚の方に紹介していただいた会社です。
見積が出た段階で、金額だけメールでご主人にお伝えしてありましたが、
４月に来札された際に改めて詳細報告をさせてもらいました。
見積もりチェック後に出た再見積もりの金額をIさんに報告し、
業者を絞り込んで、やっと、目標金額の目途が立ちました。
打合せで選んだ仕上の色をもとに、完成模型を製作しました。
つくってくれたのは、アルクムOBのOさん！
イメージ通り、50分の１のI邸模型を仕上げてくれました。
４月末に予定している地鎮祭で初お披露目です。
確認申請が1週間ほどで受理され、無事地鎮祭が執り行われました。
天気にも恵まれ、いよいよ工事のスタートです！！
