2010.1月の先週のハイライト
2010.01.29
いつまでも鏡餅の写真を載せておくわけにはいかない・・・と思っては
いたものの、ナカナカ手が付けられませんでしたが、このままいくと、
旧正月になってしまいそうなので、ヤット腰を上げることにしたのです。
先週末は、昨年の春から継続していたプロジェクト
( 『 先週のハイライト2009.04.01 』 参照 )
の最後のワークショップのために、道北の中頓別町に行ってきました。
《壁の珪藻土塗り》と《床の蜜蝋塗り》の指導員として(?)。
実際は、町の職員の方が準備や指導をしてくれたので、私の出番は
建物の出来上がる経緯と、使ってある材料・工法の説明をしただけ
でしたが、集まってくれた方たちは、楽しそうに作業をしていました。
自分たちの作業によって、空間や環境が刻々と変化していく過程を
感じ取ってくれたようです。
実際、蜜蝋を塗る前は前日自分たちで塗った珪藻土の臭いがしていた
のですが、蜜蝋を塗り始めると、木の肌がしっとりと色づくと同時に、
蜜蝋の柔らかな香りに包まれていくのが体感でき、誰からともなく
歓声がわきあがりました。
▲参加者の方々と指導する町職員の方 ▲蜜蝋塗りをされる参加者の方々
▲前日珪藻土が塗られた壁
▲蜜蝋
ちょうど1年前に、中頓別町の知人から依頼があった時には
『中頓別が旭川のチョッと上ではなく、宗谷のチョッと下』だということを
知りませんでした。
プロジェクトの目的は、中頓別に移住を考えている人たちに、実際に
長期滞在をしてもらうための施設を計画・実施することでした。折角
初めての土地で計画をするのだからと、以下の3つを提案しました。
@ 中頓別の厳しい自然を楽しめるようにする
A 出来る限り地場の資源を利用する
B 町民参加型の計画にする
@に関しては、アルクムらしい設計をすればいいし、発注者もそれを
望んでいるはずなので問題なし(?)
A施工者の本業が木材製材業なので、100%宗谷管内で伐採した
木材を確保できるので、適材適所に留意して、工法や材料の加工を
指定すればいい。
B使用者の顔が見えない設計ほど、アルクムの苦手な設計はない
のでこれを提案したが、町の職員がプロジェクトに参加していたので
可能になった。
実際、敷地の選定・使用者の想定・中頓別らしさの提案などを、町の
方たちとフォーラムやワークショップで話し合い、検討しながら計画を
進めることができました。先週のワークショップもその一環でした。
近いうちに、『 今までの設計 』 にアップする予定ですので、乞う御期待!!
2010.01.07
2010年、明けましておめでとうございます。
2009年は、アルクムにとって試練の年でした。
確認申請と融資決定のタイムスケジュールの調整に
振り回された一年でした。(先週のハイライト6/3・11参照)
スタッフの北村君と、3月で独立した河村君の後任の
吉田さんの奮闘で、何とか切りぬけ、ナントカ計画を
推進することができました。振り返ってみると、この
試練によって、彼らの経験の増強はもとより、発注者との
信頼関係が、より深くなったように感じます。
本当はもっと違う形で信頼を築きあげた方が
発注者の方々に心配をお掛けせずに済んだのですが、
アルクムにとっては有難い経験をさせて頂いたと思います。
これも、半分は建築家全体の甘えが引き起こした結果
でもあるので、反省すべきは反省して、行政に対しても、
真直ぐな姿勢を持続するしかないと思います。
残りの半分に関しては、建築家の努力の範囲を
超えているので、いかんともしがたいところですが、
それだけ、無謀な事業が増えているという事実は、
しっかりと肝に銘じる必要があると思います。
そんなことを考えながら、年末年始を迎えた訳ですが、
スタッフ一同、今年も安全で安心できる、愛される建築
をめざして頑張りますので、よろしく!
《閑話休題》
『我が家にはプライバシーはないの!?』と言われながら、
又、書いてしまいます。元旦には義父・義母たちと一緒に
西野神社に初詣に出掛け、願を掛けました。年末年始に
かけて、長男家族と次男坊が帰札したのですが、
1月2日の夜しか合流できないので、新年会を開きました。
長男の奥さんの家族も参加してくれたので、総勢14名の
《大新年会》になりました。釧路からの飛行機が欠航になり、
急遽、JRに変更し、全員集合したのは9時半過ぎになって
しまいましたが、孫のヤックンは元気な笑顔を振りまき、
お正月気分を盛り上げてくれました。
ということで、我が家も元気で2010年を迎えることができました。